介護保険資格喪失届の提出 / 介護保険被保険者証の返却

故人が65歳以上の場合、または40歳~64歳で要介護認定を受けていた場合は、14日以内に介護保険被保険者証(保険証)を返却しなくてはなりません。市区町村役場の窓口に行き、介護保険資格喪失届と併せて提出しましょう。

届出・手続きのポイント

期限や行う時期 14日以内
手続きする場所 市区町村役場
準備するもの 介護保険資格喪失届、介護保険被保険者証

介護保険とは?誰が対象?

介護保険制度とは、介護が必要な高齢者を社会全体で支える仕組みです。2000年にスタートし、各市区町村が運営を行っています。

40歳以上になると、原則としてすべての日本国民が介護保険に加入し、被保険者となります。被保険者になると保険料を支払い、一定の条件を満たすと介護サービスを受けることができます。

健康保険と違って、介護保険には被扶養者という考え方がありません。
健康保険においては「夫が被保険者、妻が被扶養者」である場合も、介護保険においては40歳を超えると誰もが被保険者となります。

なお、被保険者は年齢によって、次のように分類されています

  • 第1号被保険者・・・65歳以上の方(または40歳~64歳で要介護認定を受けた方)
  • 第2号被保険者・・・40歳以上65歳未満の方

40歳を迎えて被保険者になると、市区町村が定めた介護保険料を納めます。被保険者が支払った保険料と公費を財源にして、介護保険は運営を行っています。

利用料が一定基準を超えると、超過分の支給あり

65歳以上になり介護が必要だと認定された方は、認められた範囲内で好きな介護サービスを選び、サービスを受けることができます。利用にあたっては、費用の一部を負担するだけで構いません。

なお介護サービスを利用する場合の自己負担率は、介護保険制度スタート当初は全員1割でした。ところがその後、介護保険の財政事情がいちじるしく悪化。2015年に介護保険制度が改正され、一部の方は負担率が引き上げられました。

現在の負担率は、被保険者の所得によって、次の通り異なります。

  • 1割・・・原則は1割負担
  • 2割・・・一定以上の所得がある場合

なお、1か月間の実質負担額が一定基準を超えた場合は、高額介護サービス費として、超過分が支給されます。該当する場合は、市区町村役場から申請用紙が送られてきます。届いた場合は、忘れずに申請手続きを行いましょう。

14日以内に、資格喪失届の提出と保険証の返却を!

65歳以上になると、第1号被保険者である証として、保険証が交付されます。

40歳から64歳までの第2号被保険者には、原則として保険証は交付されません。ただし要介護の認定を受けて申請した場合には、40歳から64歳であっても保険証が交付されています。

介護保険は市区町村によって運営されているため、介護保険被保険者証は市区町村によって異なりますが、おおむね次のようなものとなっています。

加賀市ホームページより引用

死亡後は介護保険の資格を失うので、14日以内に市区町村役場に行き、次の手続きを行いましょう。

  • 介護保険資格喪失届の提出
  • 介護保険被保険者証の返却

介護保険資格喪失届は、市区町村役場に置いてあります。ホームページからダウンロードできる場合もあるので、まずは確認してみましょう。

滑川町ホームページより引用

還付金が支払われる場合もあります

介護保険の資格喪失に伴う手続きを行うと、介護保険料の再計算が月割で行われます。未納や払い過ぎの介護保険料があった場合は、必要書類が届き、必要な手続きを行うことになります。

  • 未納保険料がある場合・・・相続人が不足分を納める。
  • 払いすぎの場合・・・相続人に還付金が支払われる。

なお介護保険料が還付される場合は、還付通知書兼振込依頼書などの書類が届きます。必要事項を記入して返送すると、原則として口座振込で還付金が支払われます。

この場合、還付金は相続財産に相当します。別の記事で説明する相続財産の調査の際に、忘れず含めるようにしましょう。

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