遺言では何を指定できる?

遺言書には、基本的にどんなことでも書くことができますが、法的な強制力を持たせることができる事項は、下記のとおり限られています。また、下記以外のことが書かれていたとしても、遺言書自体が無効になるわけではありませんが、法的な強制力はないため注意しましょう。

  1. 財産処分について
    法定相続人がいたとしても、遺産を相続人以外の相手に遺贈(詳しくは「遺贈とは?」)したり、寄付したりといった財産処分の遺言が可能となっています。もちろん遺留分によって減殺(詳しくは「遺留分減殺請求って?」)されることはありますが、無効になってしまうようなことはありません。
  2. 認知について
    認知というのは、内縁の妻との間の子について、法律上の親子関係を作ることをいいます。遺言によって認知をすることが可能です。
  3. 相続人の廃除、又は廃除の取り消し
    廃除とは、簡単にいえば相続人になるはずの者の相続権を失わせること(詳しくは「相続権を失う?相続欠格、相続廃除とは?」)です。遺言によっても廃除請求を行うことが可能となっていますし、廃除を取り消すことも可能となっています。ただし、廃除請求の場合、理由によっては廃除が認められないこともあるため注意が必要です。
  4. 相続分の指定・指定の委託
    法定相続分は民法によって定められていますが、遺言によってこの割合と異なる割合を指定することが可能となっています。ただし、遺留分の割合までを指定することはできません。なお、この相続分の指定を第三者に委託することも可能となっています。
  5. 遺産分割方法の指定・指定の委託
    遺産分割方法について、遺言であらかじめ指定しておくことも可能となっていますし、この指定を第三者に委託することも可能となっています。
  6. 遺言執行者の指定、又は指定の委託
    遺言では、遺言を確実に実行するため、遺言執行者(詳しくは「遺言執行者って?」)を指定することが可能となっています。この指定を第三者に委託することも可能です。
  7. 後見人、又は後見監督人の指定
    未成年の相続人がいる場合、法律行為を行うことができないため、通常は家庭裁判所への申立などによって、後見人を指定することになりますが、遺言者によってあらかじめ後見人・後見監督人の指定をすることが可能です。後見人・後見監督人というのは、未成年者に代わって法律行為を行う者をいいます。
  8. 相続人相互の担保責任の指定
    相続人それぞれは、他の相続人と相互に公平な分配を受けるため、その相続分に応じて担保責任を負います。ここでいう担保責任とは、特定の相続人の相続財産に不足や滅失があった場合、他の相続人はそれを補う責任を負っているということです。この相続人の負う責任を、遺言によって変更することが可能となっています。
  9. 減殺(げんさい)方法の指定
    遺贈が遺留分を侵害するような場合、あらかじめ減殺をどのように行うかを指定することが可能です。
  10. 遺産分割の禁止
    遺言によって、5年以内に限り、遺産分割を禁止することが可能となっています。

カテゴリー:遺言
キーワード:遺言書 指定

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