不動産を遺産分割する際の注意点は?

不動産を遺産分割する際には、主に2つのことに注意するようにしましょう。
まず1つめは、不動産の登記についての知識を深めることです。よく、相続が発生しても不動産登記をせずにそのままにしている例が多く見受けられますが、これは後々のためにも避けたほうが良いです(詳しくは「共有名義の不動産がある場合は?」)。多少めんどうですが、必ず相続登記を行うようにしましょう。
2つめは、不動産の評価方法をしっかりと理解することです。こちらは相続税を計算する際にも必要となりますし、遺産分割協議をする上での指標にもなるものです。

相続開始後は共有登記手続きが可能

相続が開始すると、相続財産はいったん相続人全員の共有財産となります。こちらは不動産であっても同様のことがいえますので、被相続人が所有していたすべての不動産は、相続人たちの共有物になります。よって、それぞれの相続人は自身の持分について所有権移転の共有登記をすることが可能となります。共有登記は、相続人の1人が単独で申請することも可能となっていますし、相続人に債務がある場合、その債権者も共有登記を申請することができます。
なお、この共有登記を行う権利は、譲渡することも可能ですし、相続人の債権者が差し押さえをすることも可能となっています。

遺産分割協議成立前の権利変動に注意

上記の共有登記をした場合は、遺産分割協議の成立によって分割前の共有を解消し、不動産ごとに新しく相続人の所有に直さなければなりません。この分割は、相続開始時からさかのぼって有効だったことになります。しかし、分割前に共有持ち分(共有権)の譲渡や、差し押さえなどがあった場合は、すでに譲渡されている共有権や差し押さえの対象財産について、相続人全員がしっかりと確認した上で、遺産分割協議を行うように注意しましょう。差し押さえされた財産については分割の対象にすることはできません。
また、事前の権利変動によって誰かに不足分が生じた場合は、他の相続人に対して対等となる金銭を支払う、「代償分割」といった方法によって、不足を解消するのも良いかもしれません(詳しくは「遺産分割の方法って?」)。
なお、遺産分割協議成立後は、速やかに相続登記を行うようにし、権利の変動をしっかりと残しておくようにしましょう。

不動産の評価について

不動産を評価する場合は、地価公示や都道府県地価評価標準価格にて評価をするのが一般的といえます。(詳細は国土交通省のホームページを参照ください。)
地価公示とは、定期的に国によって評価されている一般的な取引価格のことをいい、それぞれ都道府県別に公開されています。
さらに不動産の評価について精査をしたい場合は不動産鑑定士を交え、下記のような方法にて不動産評価を出すことになります。

  • 原価法
    再調達原価(現時点で同じものをもう一度取得する際の原価)を基にして評価する方法
  • 収益還元法
    将来得られることが想定される収益を現在価値にして評価する方法
  • 取引事例比較法
    近隣の不動産の実際の取引事例と比較して評価する方法
    なお、家庭裁判所による不動産鑑定の場合、取引事例比較法が取られることが多いといえます。その他、国税庁が出す路線価図や、地方自治体が出している固定資産税課税台帳によって評価をすることもあります。

カテゴリー:遺産分割
キーワード:遺産分割 不動産 評価

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