相続税の連帯納付義務って?

相続人の1人が自身の負担すべき相続税を支払わず、税務署からの督促にもまるで応じないような場合は、相続によって得た利益を限度に、他の相続人が代わりに相続税の支払いをしなければなりません。これを相続税の「連帯納付義務」といいます。実は相続税というのは、相続人全員が連帯して支払う責任を負うことになっているのです。
この連帯納付義務というのは、お金を借りるときの連帯保証債務と似た性質があり、税務署が回収にどこまで労力を使ったか使っていないかといったことはまったく関係がなく、相続税を支払わない相続人が1人でもいれば、他の相続人はその分の相続税を支払わなければなりません。

連帯納付の相続税は延納も物納もできない

上記のような場合、連帯納付義務によって支払わなければならない相続税は、延納も物納(詳しくは「相続税の延納・物納って?」)もすることができません。つまり、支払わなければならない相続税を、現金で一括払いする以外の納付が認められていないのです。この連帯納付義務を怠った場合、他の相続人は自身の財産を差し押さえられてしまう可能性も十分にあります。

相続人だけでなく受遺者も対象となっている

また、相続税の連帯納付義務というのは、対象となっている被相続人から財産を相続した者だけでなく、遺贈によって財産を取得した受遺者(詳しくは「遺贈とは?」)にも発生します。
たとえば、遺贈によって財産の一部を受け取った者が相続税の支払いをしていなかった場合、相続人である配偶者や子どもが、代わりに相続税を支払わなければならなくなってしまうのです。

連帯納付義務の改正について

相続税の連帯納付については、以前まで延滞税といって非常に高利率な課税がされていましたが、平成23年の改正によって利子税(4.3%)が適用されることになりました。
また、平成24年4月以降に申告期限が到来する相続税については、申告期限から5年を経過するまでに通知書が他の相続人に送られていない場合、もしくは納税義務者(相続税の支払いが遅れていた者)が延納、または納税猶予の適用を受けることができた場合には、その他の相続人に対する相続税の連帯納付義務は解除されることになっています。(平成27年3月現在)

相続税の支払い状況には気を配ろう

納税義務者が延納や納税猶予の適用を受けていない限り、申告期限から5年間経過するまでは、他の相続人や受遺者まで納付義務が生じる可能性があります。よって、相続が発生し、相続税の納付があるような場合は、全ての相続人や受遺者の財産状況については注意をし、可能な限り把握しておく必要があるといえます。特に、相続税の納付時に延納や物納をした人がいる場合には、支払いが滞る可能性がありますので要注意です。

カテゴリー:相続税
キーワード:相続税 連帯納付義務

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