遺族厚生年金の申請

故人が会社勤めをして厚生年金に加入していた場合、保険料を納めています。一定の条件を満たしていた場合、ご遺族が受け取ることのできる遺族年金を「遺族厚生年金」といいます。支給額は、加入していた期間や対象期間中の平均給料によって異なります。

届出・手続きのポイント

期限や行う時期 落ち着いたらすみやかに(請求の権利は5年以内)
手続きする場所 市区町村役場、年金事務所、年金相談センター
準備するもの 年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)、年金手帳、戸籍謄本など

遺族厚生年金とは?

日本の公的年金は2種類あり、日本国内に住むすべての人が加入を義務づけられています。働き方によって加入する年金制度が決まっており、会社勤めをしている場合や、公務員及び私立学校教職員は、厚生年金に加入することになっています。

かつて日本の公的年金には、公務員や私立学校の教職員が加入する共済年金も存在していました。ところが2015年10月に「被用者年金一元化法」が施行され、現在では共済年金は厚生年金に一本化されています。

(参考)日本年金機構ホームページ:被用者の年金制度が厚生年金に統一されます

日本の公的年金には、残されたご遺族に支給される「遺族年金」の制度が設けられています。厚生年金の被保険者が死亡したときには、遺族厚生年金が支給されます。

遺族厚生年金を受給するには、次のいずれかの条件を満たしている必要があります。

  • 老齢厚生年金の資格期間を満たした者が死亡したとき
  • 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき
  • 被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで、初診の日から5年以内に死亡したとき(ただし、保険料免除期間を含む保険料納付済期間が、国民年金加入期間の3分の2以上ある)

なお条件の中にある「老齢厚生年金」とは、厚生年金に加入し、要件を満たした人が、一定の年齢に達した段階から受給する年金のことを指しています。詳しい条件については、日本年金機構ホームページに書かれています。確認してみましょう。

(参考)日本年金機構ホームページ:遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)
(参考)日本年金機構ホームページ:老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

条件を満たせば、国民年金の遺族年金も受給できる

厚生年金は、国民年金に上乗せしている「2階建て」の年金制度です。そのため、国民年金の遺族年金の受給条件を満たす場合、国民年金の遺族年金も同時に受給することができます。

国民年金の遺族年金には、「遺族基礎年金」「寡婦年金」「死亡一時金」の3種類があります。ただし受給できるのは、いずれか一つだけです。詳しくは別ページにて説明していますので、ご覧ください。

(参考)遺族基礎年金の申請

遺族厚生年金の支給対象は?支給額は?

遺族厚生年金の支給対象者は、次の通りです。

  • 故人によって生計を維持されていた妻
  • 故人によって生計を維持されていた子、孫
  • 故人によって生計を維持されていた55歳以上の夫、父母、祖父母

遺族厚生年金の支給額に関しては、加入していた期間に加え、その期間中の平均給料によって受給額が決まります。

ただし、遺族厚生年金の計算方法は、やや複雑です。詳しくは次のページを確認の上、概算してみましょう。

(参考)日本年金機構ホームページ:遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)

遺族厚生年金の申請手続き

遺族厚生年金を受け取る条件を満たしている場合は、申請手続きを行います。手続き先は、市区町村役場の窓口、年金事務所または年金相談センターです。

申請手続きに必要な「年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)」は、日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

日本年金機構ホームページより引用

(参考)日本年金機構ホームページ:遺族厚生年金を受けられるとき

申請手続きにあたっては、年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)に加えて、次の書類などが必要です。

  • 故人の年金手帳
  • 故人の戸籍謄本
  • 世帯全員の住民票
  • 故人の住民票除票
  • 請求者の収入が確認できる書類
  • 子の収入が確認できる書類(義務教育終了前は不要)
  • 死亡診断書のコピー
  • 受取先金融機関の通帳等(本人名義)
  • 印鑑(認印可) など

ただし必要なものは、状況によって変わります。手続きに行く前に日本年金機構ホームページで確認するか、窓口に問い合わせることをおすすめします。

なるべく早めに手続きを

遺族厚生年金の手続きは、死亡から5年以内と期限が定められています。期限を過ぎると、遺族厚生年金を請求する権利自体がなくなります。くれぐれも注意しましょう。

遺族厚生年金はそもそも、ご遺族の生活を支える目的で支給されるものです。経済的負担という側面を考慮して、相続財産にも含まれません。なるべく早く手続きを行うことをおすすめします。

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