相続税の申告と納付

相続税の申告と納付は、故人の死亡後10か月以内と決められています。納税が必要な場合は期限内に税務署に申告書を提出して、納税を行いましょう。納税が必要でない場合でも、配偶者控除や小規模宅地特例などを受ける場合は、申告書の提出が必要です。

届出・手続きのポイント

期限や行う時期 10か月以内
手続きする場所 税務署
準備するもの 相続税の申告書、納付書など

控除や特例の適用も申告書提出が必要

相続税の申告と納付は、故人の住所地の税務署に対して行います。申告書に必要事項を記入した上で押印して提出しましょう。基本的には、相続人全員で1通の申告書を作成します。

申告書は、相続税に関する申告を行うための書類です。相続税を納める必要がない相続人であれば、基本的には申告書を提出する必要はありません。

ただし例外があるため、注意が必要です。もし次に挙げる控除や特例を適用する場合は、相続税を納める必要がなくても申告書を提出しなくてはいけません。

  • 配偶者の税額の軽減・・・一定額までであれば、配偶者は無税で相続できる。
  • 未成年者の税額控除・・・配偶者が未成年の場合、年齢に応じた控除が受けられる。
  • 小規模宅地特例・・・一定の条件を満たせば、土地の課税価格が8割減になる。

相続税の申告と納付は、故人の死亡後10か月と期限が定められています。期限を過ぎてしまうと、相続税の軽減措置が受けられなくなってしまいます。

また、期限を過ぎると、「無申告加算税」と呼ばれる罰金と、「延滞税」と呼ばれる日割りの利息が課されます。期限を過ぎてしまわないよう準備を進めましょう。

相続税の申告手続き

相続税の申告書は、税務署が故人の死亡を知り、相続人に発送することもあります。それ以外の場合は、次の方法で手に入れましょう。

  • 税務署の窓口でもらう
  • 国税庁のホームページからダウンロードする

相続税の申告書は第1表から第15表まであり、必要なものを選んで使います。

国税庁ホームページより引用

一般的に使うことが多い書類と記入する順番は、次の通りです。

1)第9表・・・生命保険金などの明細書
2)第10表・・・退職手当金などの明細書
3)第13表・・・債務及び葬式費用の明細書
4)第15表・・・相続財産の種類別価額表
5)第2表・・・相続税の総額の計算書
5)第1表・・・相続税の申告書

特例や控除などを受ける際は、次の書類を使います。

  • 第5表・・・配偶者の税額軽減額の計算書
  • 第6表・・・未成年者控除額の計算書
  • 第11表・・・小規模宅地等についての課税価格の計算明細書 など

相続税の申告書は記入すべき書類や添付すべき書類も多く、手間がかかります。相続税の申告書をすべて合わせると、厚さが数センチから場合によっては数十センチになることもあるほどです。

記入する際に不明な点があれば、税務署に設置された税務相談コーナーで相談してみましょう。無料で相談に応じてくれます。また、忙しくて自分で申告書を作成する時間がとれない場合は、専門家である税理士に申告書の作成を依頼するのも一つの手段です。

相続税の納付方法

相続税の申告をしたら、相続税の納付も行います。相続税の納期限は、申告書の提出期限と同じく故人の死亡後10か月以内です。期限日が土日曜や祝日にあたる場合は、その翌日が期限となります。

相続税の納税は、原則として「現金による一括納付」です。相続税は口座引き落としはできず、次のどちらかに現金で納めることになっています。

  • 申告書の提出先である税務署
  • 金融機関の窓口

納税する場合は、納付書に必要事項を記入して納めます。

国税庁ホームページより引用

税務署であれば納付書が必ず用意されていますが、金融機関の場合はないこともあります。金融機関で納税する場合は、事前に納付書の準備があることを確認するか、税務署で入手しておいたほうが安心です。

なお、相続税は税務調査が入る確率が高いという特徴があります。相続税の申告を行うと、約25%の確率で税務調査が行われます。

そのうちの80%以上が申告漏れを指摘されており、納税後に修正申告が必要となります。不備を防ぐためにも、早くから準備をして万全な状態で提出しましょう。もしくは専門家である税理士に依頼することをおすすめします。

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