敬老パスの返却

全国の自治体では高齢者向けに、公的交通機関を無料や割引料金で利用できる乗車券を交付しています。これを敬老パスといい、死亡後は基本的に市区町村役場に返却します。負担金の返還やチャージ残高の払い戻しがある場合は、返却と同時に返金手続きも行います。

届出・手続きのポイント

期限や行う時期 落ち着いたらすみやかに
手続きする場所 市区町村役場
準備するもの 敬老パス、手続きする人の身分証明書、認印など

敬老パスの呼び名はさまざま

敬老パスは、高齢者の社会参加を促すために、全国の自治体が独自で交付しているものです。紙の場合もありますが、現在では多くの自治体がICカードへの切り替えを進めています。

名古屋市ホームページより引用

敬老パスの呼び名は自治体によって異なり、次のような名称で呼ばれることもあります。

  • 敬老乗車証
  • シルバーパス
  • 敬老優待乗車証
  • 敬老特別乗車証
  • 高齢者乗車券特別証明書

これらを総称して、一般的には「敬老パス」と呼んでいます。自治体ごとに内容も異なり、運賃が無料になるケースもあれば、割引価格で乗車できる場合もあります。

対象となる年齢も自治体によって異なります。基本的には、次のいずれかを対象として、敬老パスが交付されています。

  • 65歳以上
  • 70歳以上
  • 75歳以上

故人が65歳以上の場合は、敬老パスを持っている可能性があります。多くの場合、自治体のホームページに敬老パスに関する説明が掲載されています。交付の対象年齢を確認し、故人が敬老パスを持っている可能性がある場合は、遺品の中を探しましょう。

返金されるケースもある

故人が敬老パスを持っていた場合、できるだけすみやかに市区町村役場に返却しましょう。中には、返金手続きをすることで、お金が戻ってくることがあります。該当するのは次のケースです。

1)敬老パスの交付に当たり、負担金を支払っている
2)ICカードにチャージ残高がある

それぞれについて、詳細と実際の例を見てみましょう。

1. 敬老パスの交付に当たり、負担金を支払っている

敬老パスの中には、交付の際に負担金という形でお金を支払っているものがあります。故人が死亡して敬老パスを使わなくなれば、負担金の全部または一部が返却されることがあります。

たとえば東京都のシルバーパスの場合、返金の条件は次の通りです。

1) 有効期間開始日前の返還

有効期間の開始日より前に手続きを行えば、券種を問わず全額返金されます。この場合、手数料はかかりません。

2) 有効期間開始以降の返還

有効期間の開始日より後に手続きを行った場合、1,000円パスは払い戻しがありません。20,510円券に関しては、どれだけの期間使用したかによって、負担金の一部を払い戻してもらうことができます。

ただし使用した期間が長ければ、払い戻しがない場合もあります。また、払い戻しを行うには500円の手数料がかかります。

負担金を支払うタイプの敬老パスは、事前に返金条件を確認しておきましょう。

2. ICカードにチャージ残高がある

ICカードにチャージ残高がある場合、希望すれば払い戻しが可能です。ただし払い戻しには、基本的に手数料がかかります。「チャージ残高<手数料」の場合は、払い戻すメリットがありません。残高に応じて、払い戻しを行うか否かを判断しましょう。

もし負担金の返却やチャージ残高の払い戻しがある場合は、敬老パスを返却する際に、併せて返金手続きを行います。

返金の手続き内容は自治体によって異なりますが、複雑な手続きではありません。手続きする人の身分証明書や認印などがあれば、手続きが完了します。必要書類については、各自治体のホームページで確認するか市区町村役場に問い合わせて、事前に確認しておきましょう。

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